以前、通販で「塩トマト」ってのを取り寄せて食べてみたことがあります。
えっ、これがトマト?果物みたいだ!
そういう、テレビのグルメ番組なんかでよく聞く台詞を心の中でつぶやいてしまうほど、
甘くておいしかったのです。
その後、そういう甘いトマトは「フルーツトマト」と呼ばれるものだということがわかりました。
そうか、フルーツトマトなら、そのへんのスーパーに売ってるな。
ということで、買ってきました。
380円だったと思います。
なんだ、わざわざ取り寄せなくても近くのスーパーで売ってるのか。
送料かけてまで取り寄せて損したなあ。
とりあえず、食前トマト(?)ということで、一個食べてみることにします。
ヘタの部分を切り落として…と。
ぶじゅう。
うわ。不気味な音と共に中身がでろでろーっと流れ出します。
おかしいな、取り寄せたトマトとは違うな。冷えてないからかな。
食べてみます。
…。
なんかこれ違う。たしかに甘いんだけど、おいしくない。
子供の頃嫌いだったトマト、今でもあえて買ってまで食べたくない、あのトマトの味に、砂糖水か何かをまぶしたような、甘いだけのトマト。
そうか。
これが「当たり前のトマト」だったんだなあ…。
そりゃあ、こんなもん食わされてたらトマト嫌いにもなります。私がトマト嫌いだったのは当然のことだったのです。ちょっと言い過ぎかも知れませんが。
昔、「好き嫌いはいけません」と色んな人に言われていました。
でも、はっきり言いましょう。
最初に食べたトマトが、あの「通販で取り寄せたトマト」だったら、
嫌いになんかならなかったと。
子供のころ、一番最初に食べたのが「当たり前のトマト」だったのが悔やまれます。
せめて、自分の子供が初めて食べるときは、おいしいトマトを食べさせてやりたい。
まあ、まだ子供も居ないし、そもそも結婚相手もいないんですけどね。